輝くあの女性のように 第13回

松山市南部児童センター 児童厚生員 宮井 優子さん

3人のお子さんを育てる宮井優子さんが社会復帰のステージに選んだのは、「松山市南部児童センター」。ご自身の子育て経験を生かし、児童厚生員としてお子さんやお母さんに寄り添い8年。笑顔が素敵な宮井さんに、ワーク・ライフ・バランスの秘訣をうかがいました!

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宮井さんのヒストリー

1973年 愛媛県松山市生まれ
1996年 松山市内で幼稚園教諭として勤務していたが、退職。
2001年 結婚
2003年 長男出産。
2006年 長女出産。
2007年 次男出産。
2009年 松山市南部児童センターに入職。

児童館で働くことを決めた理由は?

実は、長男を出産して子育てが始まるまで、児童館を知らなかったんです。転機は「近所に児童館があるから、子どもと一緒に遊びに行ってみたら?」と母から教えてもらったこと。それから児童館に通うようになり、親子クラブや体操広場に参加。長男が幼稚園に入園してからは、知り合ったママ友と児童館へ行き、一緒に遊びながら子育てを楽しんだことを思い出します。
もともと幼稚園の先生をしていたこともあり、児童館の仕事に関心を寄せていたところ、新設される児童館でパートを募集していることを知りました。長男が小学1年生のときです。ちょうど長女が通う幼稚園が認定こども園になり、預け先の確保ができると思い、思い切って応募しました。

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どのような勤務体系だったのですか?

2009年、新設された松山市南部児童センターでのパート勤務が決まりました。当時は週4日の1日4時間勤務。朝と夜のシフトがあり、朝は9時30分から13時30分、夜は17時30分から21時30分というものでした。朝勤務のときは、子どもが小学校、幼稚園に行っている時間帯なので、預かり保育などを利用しました。夜勤務のときは、夕食を作ってから出かけるのですが、夫が帰宅するまでの間は実家の母に子どもたちをみてもらっていました。週末勤務の際は、夫が子どもたちをみてくれたり、実家の両親に預かってもらったりと家族のサポートが得られたことが大変ありがたかったです。

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パートからフルタイムへの挑戦、そのきっかけは?

まだ子どもが小さいうちは子育てで忙しく、1日4時間働くことが精一杯でしたが、児童館の仕事がとても楽しくなり、もっともっといろんなことがしてみたいという気持ちが高まっていきました。パートで働き始めてから2年後、児童厚生員2級指導員の資格を取得し、そしてフルタイム勤務に挑戦しようと決意。パート勤務を退職し、近隣市で児童厚生員として1年半フルタイムで働き始めました。認定試験を受け、児童厚生員1級指導員の資格を取得することができました。運良く、育てていただいた松山市南部児童センターに戻ることができ、現在までフルタイムで働いています。シフトの調整など配慮してくださるので学校行事にも参加でき、職場のチームワークの良さには本当に感謝の一言です!

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児童館での仕事、振り返ってみていかがですか?

児童館には、自分と同じように、子育てをしながらお仕事をしているお母さん方がたくさん来られます。そんなお母さん方や子どもたちと接することが、自分自身や家族を見つめ直すいい機会になっています。
私はパート職員から始まり、子どもの成長に合わせて働き方を変えてきました。社会復帰するには、子どもの預け先や資格取得のための勉強など準備も必要ですが、実際に働いてみないと解らないこともたくさんあります。職場では、子育て支援や職員の知識向上につながる研修など学ぶ機会も多く、私は働きながら児童厚生員の資格を取得することができました。児童厚生員として学んだ知識や実技は自身の子育てに生かされることも多く、たくさんの機会を与えてくださる職場には大変感謝しています。
当館では、松山市全児童館で取り組んでいる「ランドセル来館」を実施しています。登録した児童は、小学校から直接児童センターに行き、保護者の迎えを待つ間、宿題や遊びをして過ごすというものです。このように、働く方が子育てしやすい環境がもっともっと増えることを願っています。

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宮井さんの「これから」についてお聞かせください。

近所にお住まいの外国の方が来館されたとき、スタッフみんなで片言の英語やジェスチャーで対応したところ喜んでもらえて、それから何度も遊びに来てくださるようになりました。それがきっかけで、外国の方にもよりよく利用の仕方を知ってもらえるようにと、英語版のフロアマップを作成することになりました。この取り組みを通じて、より地域の子どもたち、そしてご家族にとって身近な存在になりたいと改めて感じました。
児童館で働き今年で8年目。この春には長男は高校生、長女は中学生になります。家族、そして職場の理解があるからこそ、今の自分がある。常に感謝の気持ちを忘れず、家庭も仕事も大切にしていきたいと思います。

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※平成30年1月4日 97万人目達成

タイムスケジュール

6:30 起床
朝食
洗濯や子どもたちの支度
8:30~9:00 出勤
9:00 仕事
18:30 帰宅
帰るときには家に「帰るコール」。翌日学校で必要なものがないかお子さんに確認し、買い忘れたものなどを買って帰ります。
19:00~21:00 夕食、家族の時間
夕食後は子どもたちの宿題をみるなど、コミュニケーションの時間をとります。
21:00~23:00 家事など
洗濯物をたたんだりと、残りの家事を済ませたら子どもと話しながらテレビを見たりゆっくり過ごします。
23:00 入浴
23:30~1:00 自分時間
スケジュールの確認をしたり、読書をしたりと自分の時間を確保。
1:00 就寝
【好きなモノ、こと】

これから「ハタラク」あなたに、宮井さんからのメッセージ

3人の子どもを育てながら社会復帰し8年になりますが、今改めて思うのは、周りに甘えられる人がいることのありがたさ。ちょっとした買い物を夫にお願いしたり、子どもが大きくなってきたらお手伝いをお願いしたり…。頼られると案外嬉しいものですから、しんどいときは無理せず、甘えちゃいましょう。また、私は家庭でも、職場でも、「お互い様」の気持ちを大切にしています。声を掛け合って助け合い、助けてもらった分はお返しできるように。心身ともに無理なく働くことが、家庭円満にもつながると思います!
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「出会い」「体験」「学び」の場所として、子どもの健やかな成長を支援

社会福祉法人 松山市社会福祉事業団
松山市南部児童センター

愛媛県松山市古川北3-8-20
開館時間/9:00~21:00(小学生以下~18:00、中学生~19:00)
※中学生以下は保護者同伴ならば21:00まで利用可能
休館日/月曜(祝日の場合は翌平日)、年末年始