輝くあの女性のように 第7回

栗田工務店 門田 友貴子さん

子育て中の時間を利用して「好きな建築関係を仕事に」と資格を取得した門田さん。将来は二級建築士取得を目指したいと勉強中の彼女に、「これまで」と「これから」についてお話をお聞きしました。

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門田さんのヒストリー

1971年 高知県生まれ。
1993年~ 大学卒業後データ入力会社に就職。
1995年 結婚。
1997年、2000年 長女、次女を出産。
1999年~ 在宅で勤務。
2009年~2013年 建築関係会社に勤務。
2014年~ 株式会社栗田工務店に勤務。

建築業に就こうと思ったきっかけは?

実父が大工なんです。子どものころは、遊びに行く感覚で現場について行っていました。今の仕事に就きたいと思うきっかけとなったのは、私が小学5年生の時、実家が家を建てたことでした。念願の自分の部屋ができ、壁紙やカーテンなど選ばせてもらえたことが、嬉しくて仕方がなかった。それがきっかけですね。自分の部屋の家具の配置を変えて、どうすれば居心地がよいかを研究して…。もう、ひんぱんに部屋の模様替えをしていました(笑)。おかげで重い物の持ち上げ方、動かし方のコツは今でも役に立っています。
大工職人は自らの手で木を加工し、建物を作り上げます。大人になり、自分も同じ職業についてから、父は凄い仕事をしているんだと、改めて尊敬するようになりました。
また、友人の紹介で愛媛職業能力開発促進センター(ポリテクセンター愛媛)の住宅リフォーム技術科(6か月コース)を受講しました。建築に関する基礎知識を一から勉強でき、資格取得についても就職して活かせる内容が充実していました。実習では実技はもちろん現場をスムーズに進めるための協力関係の重要性や、準備・管理についてなども教えていただき、大変役立っています。
愛媛職業能力開発促進センター(ポリテクセンター愛媛)のホームページはこちら

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ずっとワークライフバランスを考えた働き方をされてきたのですね。

仕事は子どもの年齢に合わせ、在宅→パート→フルタイムと段階を踏みました。
両家の実家が近くにはないので、子どもがある程度大きくなるまでは在宅でできる仕事を探し、偶然、興味があった建築関係の仕事を見つけました。そこで在宅で、図面を見ながら壁の面積を測り、外壁材の材料が何枚必要になるかという計算(材料の拾い出し)をする仕事に就きました。机で細かい作業をすることが好きなので、育児の合間を見て楽しく仕事をしていました。私には向いていたんでしょうね。
 前々から家族には下の子が小学校高学年になったら、外で仕事をしたいことは伝えていました。そのために、子育て中に3,4年かけてインテリアコーディネーター、福祉住環境コーディネーター、色彩検定の資格を取得。私が努力していることを見ていた主人には、「やりたいことがあるならやってみたら」と背中を押してもらえました。自分の好きなことだったので、継続して勉強できたんだと思います。おかげで今は、好きな仕事に関われて毎日がとても充実しています。

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男性が多い業界のイメージが強いのですが、実際はどうですか?

今は、営業兼現場監督をしていますが、もちろん現場は男性が主体。普通なら男性の多い職場に足を踏み入れることに対して、「無理かな」と考えてしまうかもしれません。私は性格がさっぱりしているからでしょうか。特に抵抗はなかったですし、実際、仕事はやりやすいです。ただ、職人さんたちは口には出しませんが「そんなことも、わからないのか?」と雰囲気で分かることもあります。でも、私も負けず嫌いですから、分からないことがあればすぐに調べたり周りに聞いたり、「頑張ってやる!」という気持ちに切り替えています。どんな仕事でもスムーズに仕事を進めるには、男女関係なく、知識と信頼を得る努力は必要です。
私は主にリフォームを担当しています。例えば、トイレを和式から様式へ変更するなどの工事ですね。1人で管理できる工事であれば、お客様対応から完成まですべてさせてもらいます。工事の依頼があれば、業者さんと打ち合わせをして、工程表を組んで計画を立てます。現場にも、まめに足を運び、業者さんと打ち合わせをし、指示を伝え、また別の現場へ移動します。
実は、今の職場には女性も多いので、子どものことで急に困ったことがあっても、会社に相談し、現場の方にも伝えて、家庭を優先させてもらっています。とても助かっています。

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現場で女性ならではの配慮やメリット、うれしかったことは?

家のリフォームは住みながら工事をすることが多いです。だから、どうしても汚れてしまうので、夕方には現場の掃除をして、生活に支障が出ないよう気を配っています。
そして、お客様は業者を家に上げて打ち合わせをしなければならないので、女性の担当者だと抵抗もなく安心だと思います。よくお客様に「工務店なのに女性もいるのね」と驚かれますよ。また、お客様側からすると女同士で話しやすいというのも利点のようです。
やっぱり「ありがとう」「思い通りになった」「またお願いしたい」と言われるとうれしいですね。そして、自分が携わった工事が完成した時の達成感を得られるのも大きなやりがい。仕事を通じて、もっと勉強しなくては…と思うこともあります。先輩から「この仕事は何一つ同じものはない」と言われましたが、次につなげられるように努力あるのみです。

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今後チャレンジしていきたいことや夢はありますか?

建築関係のさまざまな資格にどんどんチャレンジしたいですね。とにかく今は経験を積むことが第一。職場の先輩方も資格を持っている方もいますし、聞けば何でも教えてもらえる環境ですので、いろいろと助けてもらっています。
ひと通り建築関係の勉強をして仕事も満足したら、老後はスローライフが目標ですね。ジブリ映画に出てくるような小高い場所に小さい家でも建てて…。趣味の裁縫などをしながら暮らしたいです。景色の良いあたたかい島に住みたいですね。

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タイムスケジュール

6:00 起床
出勤準備や弁当づくりなど。
8:00~8:30 出社
事務所の掃除(現場直行の場合もあり)
8:30~18:30 仕事
お問い合わせ内容を確認するための現場調査、各担当ごとに工事が終わるまでのすべてを行う(現場管理、工事見積、発注、段取りなど)。
18:30~21:00 帰宅、夕食準備
夕食の準備。お子さんの習い事によっては家族そろっての食事がなかなかできないこともある。夕食後は少しくつろぎタイム。
21:00~24:00 残りの家事やリラックスタイム
洗濯や軽く掃除。仕事上の勉強やリラックスタイム。
24:00 就寝
好きなCDを聴きながら出勤。今日も頑張ろう! 娘のバトン発表会。
衣装はもちろん私の手作り!バックや小物も手作りします。

これから「ハタラク」あなたに、門田さんからのメッセージ

私も「働きたいけど外へ出られない」と、なかなか不安をぬぐうことができませんでした。だから、自分が外に出られるまでの間に「なにかできること」を探しました。それが建築関係の資格取得です。その時にできることを考えて行動を起こせば、準備段階を経て「よし」と動ける時が来ると思います。考える前にとりあえずやってほしいです。失敗してもいいと思いますよ。だって、動かないと何も始まらないですからね。母親は子育てや家事に時間をとられますが、一方で妻ならでは、母ならではの経験を積み重ねられます。それをステップアップととらえ、プラス思考で頑張ってください。

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株式会社 栗田工務店

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