輝くあの女性のように 第5回

保育士 森田由紀さん

子どもと絵本が大好きな保育士・森田さんは、自身の子育てや介護に奔走しながらも、自分の趣味やこだわりも捨てないパワフルお母さんです。
家族や職場、地域の人との絆を何より大事にする彼女にお話を伺いました。

写真

森田さんのヒストリー

1981年 松山市(旧北条)生まれ。
2000年 高校卒業後、専門学校にて保育士の資格を取得。
私立保育園で働く。
2003年 結婚。
2005年 長男出産のため退職。
2007年 小百合保育園で働き始める。
2012年 次男出産のため、産休と育休を取得。1年後復帰。

保育士になろうと思ったのはいつですか?

小学生からです。私は末っ子で近所に小さい子がいなかったので、妹や弟のいる友人が羨ましくて。あと絵本を読むのが大好きで、学生時代はアルバイト代で毎月絵本を買っていました。
中学時代に職場体験で保育園に行ったのですが、絵本を読んでいるときの子どもの反応が楽しくて、そのころから保育士になろうと決めました。
その後、専門学校で保育士の資格を取り、私立保育園に就職しました。長男出産を機にいったん辞めたのですが、やっぱり子どもと関わる仕事がしたい、外の人と関わりたい、という思いが強くなり、近所にあった小百合保育園に応募しました。勤めている間に二人目を妊娠したのですが、産休取らせて頂いて復帰、今に至ります。

写真

仕事に育児に加えて、お父さんの介護もなさっているそうですね。

そうなんです。8年前に病気になった父は自宅療養中で、今も入退院を繰り返しています。母も仕事をしているので二人で家事を分担して対応しています。また父も、下の子が熱を出して保育園をお休みするときは、無理のない範囲でみてくれます。近くに住む姉夫婦も助けてくれますし、それぞれできることを協力し合っています。近所の人たちも子どものことをいつも気にかけてくれていて、すごくありがたいです。
父の入院中、長男は鍵っこになるのですが、先日、職場から「大丈夫?」って電話した時、洗濯物をとりこんでくれていました。その上お風呂掃除もして、「ご飯の支度もしとるからね」って言ってくれたんです。「ご飯の支度?」って思いながら帰ったら、いつもは宿題でいっぱいのテーブルがきれいに片づけられて、お箸とコップが並んでいました。しかもちゃんとお茶がつがれていて…。それを見たときには、嬉しくて思わず泣いてしまいました。

写真

まさに家族が一つのチームですね。職場はいかがですか。

そうですね。子どもの体調が悪くても「大丈夫だからお子さんについていてあげて」って言ってもらえる職場で、それがすごくありがたいです。
「できることをしたらいいよ」、「自分ができる時にサポートしてね」と出勤時間や休みの調整をしていただいています。産休に入るときも「みんなが待っているからね」って送り出してもらい、帰れる場所があることに安心できました。今も2名のパートさんが産休を取っていて、みんなで帰りを待っています。
今はサポートされる側ですが、結婚をしてない若い保育士さんにも「私も産休を取って帰ってきたいな」って思ってもらえるように働きたい、そういう姿を見てほしいと思います。

写真

食事へのこだわりを教えてください

私自身料理が大好きで、健康で働くためにはまず食事と思っているので、家族の食事だけは必ず手作りを心がけています。また、家族そろって食べることを大切にしています。保育園でもそうですが、子どもたちがこぼしながらでも「美味しい」とおかわりをしてくれるのがうれしいですね。
それから手作りおやつにもこだわっています。私も母のおやつを食べて育ったので、子どもたちにも食べてもらいたいな…と。パンや洋菓子、和菓子となんでも作ります。職場の人にも好評で、子どもと一緒に作ることもあるんですよ。

写真

これからチャレンジしてみたいことはありますか?

幼稚園教諭の免許を取りたいですね。今持っている資格が保育士だけなので、もっと子どものことを勉強したいです。あとチャンスがあれば介護とか福祉とか、医療関係にも幅広くチャレンジしてみたいと思います。
私には自分が年を取ったときに、「素敵な生き方したんだよ」といいたい、という目標があるんです。これからも仕事や周りの人からいいことをたくさん吸収して、それを子どもたちにも伝えていきたいですね。

写真

タイムスケジュール

5:00 起床
家族の朝食とお昼のお弁当、夕食の下ごしらえ
自分の支度を手早く整えます。
6:00 朝食
お子さんと朝食をとります。
7:15 出勤
次男を保育園に送り、その足で職場へ。
時差出勤のため、6時半すぎに出ることも。

18:00 退勤
次男のお迎えに行って帰宅。
夕飯の準備に取り掛かります。
19:00 夕食
家族みんな揃っての夕食。
19:30 翌日の支度と家事
夕食の後片付け、翌日の食事の支度、
仕事やお子さんの世話などをします。
23:30 就寝
栄養士さんが作ってくれる給食で元気いっぱい!
お菓子作りが大好き!

これから「ハタラク」あなたに、森田さんからのメッセージ

家事と子育て、そして仕事と、自分にできるかな?という不安が大きいと思います。周囲のサポートがなくては難しいことも出てくるかもしれません。
でも思い切って社会に出てみてください、外に出ていろんな方と関わるとそこから得られることがたくさんあるはずです。
すべてをパーフェクトにするのは難しいことなので、リフレッシュタイムをうまく利用して、息抜きをしながらゆったり頑張っていきましょう。

写真

写真

0歳から6歳までの一人ひとりの子どもの育ちを大切にし、
保護者や地域の方と連携協働しています。

松山市立小百合保育園(民間委託園)

愛媛県松山市溝辺町甲528
TEL:089-977-0228

施設の詳細はホームページをCheck!

写真

愛媛県保育士・保育所支援センター

愛媛県では、資格をもちながら保育所等に勤務していない方の復帰をお手伝いする登録センターを開設しました。
「もう一度、保育の現場に戻りたい!」「子供たちの笑顔を見たい!」と思ったなら、愛媛県保育士・保育所支援センターへご相談ください。
センターでは、あなたの思いを実現するためのご相談に応じます。